研究生という立場

私は昨年度の1年間、仕事をしながら、ある大学で研究生として所属していました。

研究生とは、正規の学生ではありませんが大学に所属することで、指導教員からの指導を受けたり、授業に出ることができるものです。

正規ではないので、終了しても学歴にはなりません。

多くの人は、その大学の大学院に進むための準備期間として通うことが多いようです。

留学生の方が日本語を勉強しつつ学んだり、他分野から来た方が学部の授業を中心に学ぶという場合があるそうです。

もちろん、研究生として所属していたからといって、それ自体が入試に有利に働いたりはしません。

 

私の場合は、当時仕事で付き合いがあった先生に頼み込み、1年間ご指導をいただきました。

授業に出席することもできたのですが、日中は仕事をしていたためできませんでした。

具体的な指導の受け方としては、2〜4週間に1回程度自分の研究の進捗を報告し、ご意見をいただくという形で進めました。

この1年間で大学の倫理審査をパスして調査を行い、1つの研究を仕上げることができました。

本来6月の学会で発表するはずでしたが、コロナウイルスの影響で中止になってしまい、実績としては発表したことになりましたが実際の発表は経験できませんでした。

 

 

学費は大学によって異なると思いますが、私が行ったところでは学費が半期3万円、通年で6万円です。

大学生の授業料を考えれば、破格の値段です。

他の大学も少し調べて見ましたが、20万程度とるところがありました。

これによって大学に所属することになるので、施設として図書館などが利用できます。

 

先生にとっては、研究生の指導など全くイレギュラーなことだったと思いますし、お忙しい中お時間をいただいてご指導にあたっていただいたこと、大変感謝しています。

私自身研究については大学生レベルの知識しか持っていませんでしたし、自分の研究も全く客観視できていなかったものを、研究のプロの視点から見ていただきました。

これを1人で取り組んでいたかと思うと、全く完成できなかったと思います。

 

研究生制度はニッチな制度なので、そもそも存在しない大学もあるかもしれませんし、あっても知らない方も多いと思います。

しかし研究に興味を持っていても仕事などでがっつり大学に通うことができない方々にとっては、有用な手段ではないでしょうか。

大学や先生とのつながりも必要なので、誰にでもできる訳ではないと思いますが、選択肢にはなると思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。